異世界転生論争の幻視– category –
19世紀後半イギリスのロンドン。推理作家をやめて、もっと人を楽しませる作品を書こうと作家ワトソンは「異世界転生作品」を考えた。それをルームメイトのホームズに聞かせたところ、地獄の門が開きだす。
「断言しよう。主人公ファウストは破滅する!」
この名探偵の予言にワトソンの頬が引きつる。
異世界転生ブームを、高らかに笑おう。
この物語は天使の手により開かれたーー。
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異世界転生論争の幻視
第八幕:持ちすぎた力による幸せ
やあ、君。物語で生み出されたキャラクターに対して、どのようにすれば誠実なんだろうか? めでたしめでたしで、終わらせたいけど、そんな希望がない場合ーー 第七幕では、ハーレムとボンクラについて、ホームズに指摘されたワトソン。創作者としてのプラ... -
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第七幕:闘争
やあ、君。物語は誰のものだろう。 君のための暇つぶし? それとも、ボクがーーもっと君と話ができる対話のようなものなのかーー 第六幕では、シャーロック・ホームズに黙って、恥知らず生産機をロンドン中にばら撒いたワトソンを見た。 ベーカー街の下宿... -
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第六幕:制作者の罪
やあ、君。作家とはなんだろう。 一つの作品が仕上がれば、次へ行かねばならない。ずっと同じ世界の中に、一生いられない。それで、飯を食べなきゃいけない限りーー 第五幕では、ワトソンは自分の作品の正体に気づいた。この作品は読者を幸せにするどころ... -
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第五幕:負け犬で無能
やあ、君。世の中、知らなきゃ良い事がたくさんある。 でも、知った方が良いこともあるんだ。この物語はーーどちらなんだろうね。 第四幕では、ホームズからの問いにガマンができなくなったワトソンは、デビルサーペントという巨大な蛇を村の目の前にだし... -
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第四幕:異世界放置
やあ、君。物語を聴くのは楽しい。 でも、素直に聴いてもらえたら、ボクとしてはありがたい。好き勝手に言えるからねーー。 第三幕では、ホームズから指摘されたことをすべて無視し、主人公ファウストを異世界に送る事にしたワトソン。 彼は物語をどのよう... -
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第三幕:魔法の代償
やあ、君。愛されたいと祈るように、別の世界を夢見て嘆く。そんな悲しみにふけるより、もっとマシに生きな。 第二幕では、ホームズにより、ワトソンのささやかな夢を踏み躙られた。死の定義から完璧な身体。鋭い知性すらも、転生者を救うことはない。 ベ... -
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第二幕:名探偵の予言
やあ、君。異世界転生ものは好きかい?最強の自分を想像するだろ?でもーーそいつぁーー本当に君の能力なんだろうか。借り物なんかで、誰よりも上に感じるのはーー 第一幕では、推理作家をやめる事にしたワトソンが、世間を楽しませようと新ジャンルに手を... -
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第一幕:推理作家をやめる
やあ、君。今回の物語は、ファウストが天に召された後の話だ。 彼の壊れた魂は、 次の誰かに受け継がれた。 もしかして、君の時代にも彼の魂を持つ者がいるかもしれない。 ボクが誰かって? 語り部ファウストさ。 ヨハン・ゲオルク・ファウスト。 君と共に...
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